危機感を持ちましょう!と昨今、あちこちでよく耳にします。
でも、これは今に始まったことではないようです。
中国・古典の春秋左伝によりますと、
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懼れ(おそれ)を知ることかくの如くば、これ亡びざらん
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という言葉があります。
「懼れを知る」とは危険な状態にあることをはっきりと認識すること。
だから、本当に危機感を抱いているなら、亡びることはないであろう、という意味になります。
どんな時が特に大事なのかといえば、
第1は、本当に危険が迫っている時です。
こういう時は全力を挙げて、危機を回避しなければならないのですが、
それに気づかないで、あるいは気づかない振りをしていては、どうしようもありません。
リーダーたる人は心配ごとは一般の人よりも先に心配し、
楽しみごとは一般の人よりも後れて楽しむということが、大事な心構えです。
組織のリーダーはいついかなる事態においても、常に万全の対策を用意し、
いやがうえにも慎重な態度で舵取りに当たることが求められます。
第2は、繁栄の極みにあるときです。
繁栄に酔って浮かれるのは一時のみで、すぐに次の準備が必要です。
「満つれば欠ける」「栄枯盛衰」という言葉があるように繁栄の後には、必ず衰退が来ます。
そのためにも、危機に備えよ、ということになります。
結論から言えば、どんな時でも、
「これでいいってことではない!」
ということを意識することになります。
そうすることで、増収増益、右肩上がりが現実のものになるのでしょうね。
お読みいただきありがとうございました。