経営理念を社員に浸透させるには、○○も必要です

中小企業、小規模事業の経営者や幹部の方とお会いしていると必ずこんな会話になります。

 

私「御社の経営理念を拝見できますでしょうか?」

社長「あー、あそこに飾ってあるものがそうだよ。」

私「ありがとうございます。社長の想いが詰まった理念ですね。」

社長「まあ、色々とセミナーに行ったり、コンサルタントにアドバイスをもらったりして、なんとか作ったよ。」

私「それは大変なご苦労でしたね。それで、どれくらい社員に浸透しているのですか?その経営理念は。。。」

社長「。。。。。どれくらいだろう、わからないなあ」

 

これまでの経験則で言えば、「わからないあー」という答えがほぼ正解で、

ほとんどが浸透していると思うよ!という社長や会社に限って、社員にヒアリングすると

「経営理念?あまり意識したことないですねー。特に上司もそれについては触れませんしね」

なんて言う答えが多く返ってきます。

 

確かに経営理念はその会社や根本となる考え方が明文化されているものなので、大事なものではありますが、

それだけ掲げたり、唱和しているだけでは、なかなか浸透していきません。

 

なぜ、浸透していかないのかと言えば、

「あまりにも抽象的すぎて、具体的な行動をどうとればいいかがわかりにくいから・・・」にほかなりません。

 

例えば、

○○事業を通して社会への貢献と豊かな未来を創造していきます。お客様と社員とお取引先の自己実現を支援し、

社会に必要される価値を提供し続け、常にチャレンジ精神を忘れることなく邁進していく企業グループです。

 

という経営理念があったとき(よくありがちな内容ですが)、

言いたい内容はなんとなくわかるけれども、では、具体的にどのような行動を起こせばいいのか、

といえば恐らく人によってまちまちでしょう。

 

もし、スタッフに会社の経営理念に沿った行動を起こしてもらいたければ、抽象的な言葉ではなく、

具体性のある言葉で投げかけなければなりませんし、具体的な表現が書かれた説明書が必要です。

 

上の例でいえば、

社会への貢献とは、具体的にどういうことを言うのか?

豊かな未来とはどんな未来を指すのか?

などであり、社長は言えても、役員や部長では言えなかったり、認識がズレているということは

かなりあるはずです。

 

経営理念の説明書を一人一人に持たせれば、共通認識度合いは高まるでしょう。

採用面接の時にそれを見せれば、面接する側も会社像が明確化されて、

合う、合わないを採用前に会社側も本人も判断できるでしょう。

 

中小企業に必要なのは経営理念と経営理念説明書ですね。

 

お読みいただきありがとうございました。

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